MCIは、もの忘れなどの変化があっても、日常生活をご自身で続けられる状態です。一方、認知症は記憶や判断の変化により、日常生活にサポートが必要になる状態です。
例えば、MCIは時間がかかっても料理や家事ができるのに対して、
認知症は、料理や家事をするのが難しくなります。
このように、自立して生活できるかどうかが、MCIと認知症を見分けるひとつの目安になります。
| 加齢によるもの忘れ | MCI | 認知症 | |
|---|---|---|---|
| 原因 | 脳の生理的な老化 | 脳の神経細胞の変性や脱落、脳血管の障害 | 脳の神経細胞の変性や脱落、脳血管の障害 |
| もの忘れ | 体験したことの一部分を忘れる(ヒントがあれば思い出す) | 体験したことの一部分を忘れる(ヒントがあれば思い出すことが多い) | 中等度以降の認知症では体験したことをまるごと忘れる |
| 症状の進行 | あまり進行しない | 認知症に進行する場合もあれば、健常に戻る場合もある | だんだん進行する |
| 判断力 | 低下しない | 少し低下する | 低下する |
| 自覚 | 忘れっぽいことを自覚している | もの忘れの自覚はあることが多い | 忘れたことの自覚が薄れる |
| 日常生活 | 支障はない | 支障はあるが、何らかの工夫や支援があれば自立できる | 中等度以降の認知症では支障があり、自立できない |
川畑信也:臨床医のための 医学からみた認知症診療 医療からみる認知症診療 診断編(中外医学社), 2019, p63 を元に
繁田 雅弘 先生(東京慈恵会医科大学名誉教授 医療法人社団彰耀会・栄樹庵診療所院長)が作成
認知機能を保つためには、体と心に適度な刺激を与えることが大切だといわれています。
といっても、特別なことを始める必要はありません。
今できることや興味を活かして、無理なく続けることが大切です。
WHOのガイドラインでも、運動や社会活動の継続が推奨されています。
外に出る日を少し増やす。誰かと話す時間をつくる。
そんな毎日の積み重ねが、脳の健康につながります。

生活習慣を見直す

音楽鑑賞、歌をうたう

人と会話する

トランプや音読をする

趣味を続ける

体を動かす
MCIは症状が軽いからこそ、ご家族やご本人も「まだ、大丈夫かな」と思ってしまいがちです。しかし、早く気がついて対策をすれば、改善したり、進行を遅らせられる可能性があります。
「前と少し違う気がする…」
もしそう感じることがあれば、まずは一度相談してみませんか。
こんなところで相談できます。
● かかりつけ医
● もの忘れ外来
● 認知症専門医療機関
● お住まいの地域包括支援センター
Biogen-279504