早期ケア

食事、運動、認知トレーニング、血管リスクのモニタリングなどの生活習慣を改善することで、認知機能が低下するリスクがある人に違いが出る可能性があります。1

非薬物療法の選択肢

アルツハイマー病による病態生理的変化は、症状が現れる何年も前に生じていることがあります。軽度認知障害(MCI)期は、重大な神経変性が始まる前にアルツハイマー病を発見・診断できる可能性があります。1-3
アルツハイマー病は、過小診断され、過小報告されがちです。実際は、症状が出てから平均2~3年診断が遅れます。2,4

ライフスタイルの変更1,3

  • 運動
  • 禁煙
  • 心血管系の健康改善
  • 脂肪分を避け、野菜や果物を多く摂取する食事
  • 十分な睡眠

認知トレーニングや
メンタルヘルスケアの推奨1-3

  • 認知症患者さんに有益と思われる認知機能・刺激訓練、現実認識療法、回想療法
  • 心理療法、行動療法、カウンセリング、ピアサポートグループのためのメンタルヘルス専門家の紹介を受ける

より安全・安心な未来への計画3

  • 転倒の危険性、徘徊、運転への影響、適切な生活環境と継続的ケアの必要性の議論などを含む安全上の注意点を考慮する
  • 機能を改善し、スリップや転倒を防ぐために、理学療法士への紹介を受ける
  • 保険と医療費について理解する

介護者へのサポート3

  • ますます重要となる介護者の役割に関する研修とリソースを提供する
  • 健康維持に必要な心理的サポートや励ましのために、必要に応じて他の専門家を紹介する

早期治療がもたらすメリット

アルツハイマー病に早い段階で向き合うことは、患者さん自身だけでなく、支える家族や介護者にも大きなメリットがあります。医療的ケアと生活サポートを早めに整えることで、心身の負担を軽減し、安心して日常を送るための土台がつくられます。

アルツハイマー病の早期治療は、
以下のような点で、患者さんの助けとなります

介護者の支援も、ケア全体の重要な要素です。3,4

2017年時点で、介護者の48%が配偶者、親、家族の介護中に給与を得ていませんでした。認知症の介護者は、病気が進行するにつれて、本人の身のまわりの世話や外出のサポー トに重点を置いて、より広範な援助を提供するようになる傾向があります。家族に介護が必要になることで、精神的なストレスが増し、うつ状態になることもあります。

介護者に対する継続的な支援は、アルツハイマー病を総合的に治療する上で重要です。

アルツハイマー病の初期の兆候と症状を特定することは、早めに治療介入する手掛かりとなります。

参考文献

1. Ngandu T, Lehtisalo J, Solomon A, et al. A 2 year multidomain intervention of diet, exercise, cognitive training, and vascular risk monitoring versus control to prevent cognitive decline in at-risk elderly people (FINGER): a randomised controlled trial. Lancet. 2015;385(9984):2255-2263.

2. Alzheimer’s Disease International. World Alzheimer Report 2011: the benefits of early diagnosis and intervention. https://www.alz.co.uk/research/world-report-2011Accessed February 20, 2020.

3. Alzheimer's Association. Alzheimer's Association Report: 2018 Alzheimer's disease facts and figures. Alzheimers Dement. 2018;14:367-429.

4. Alzheimer’s Association. Alzheimer's Association Report: 2020 Alzheimer’s disease facts and figures. Alzheimers Dement. 2020;16(3):391-460.

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